弁護士による債権回収の方法について解説します。

弁護士による債権回収 

弁護士名での内容証明郵便(催告書)の送付

弁護士名の正式な書面で債務者に対して代金等の支払いを求めます。記録に残すために実務上はこの書面は内容証明郵便で送付します。相手方次第ではありますが、この内容証明を送るだけで支払ってくる場合もあります。詳しくは内容証明(催告書)に関する記事をご覧ください。

任意の交渉

任意の支払いに向けて債務者と裁判外での交渉を行います。どのように交渉を進めるべきか、また、どのような形で支払いの合意をするかはケースバイケースです。相手方が支払わないのには何らか理由があるはずであり、任意の支払いを受けるためには事案に応じて一定の譲歩をすることもあります。

法的手段による回収

法的手段をとる場合、典型的には訴訟を提起して支払いを命じる判決を得ることを目指すことになります。執行力のある判決があれば債務者の財産を差し押さえ、換価した代金から債権を回収することができます。この方法については強制執行(差押え)の要件をご覧ください。もっとも、訴訟の手続きには相応の時間を要するので、判決を得るまでに債務者の信用状態が悪化して差し押さえるべき財産が残っていないという事態もありえます。

その他の回収方法

上記以外にも以下のような債権回収の方法があります。

【相殺】
相殺は2当事者間の債権債務を差し引きして帳消しにすることです。債権回収の場面では、自社が相手方に対して有する債権と、自社の相手方に対する債務とを相殺することで実質的に債権を回収したのと同様の効果が得られます。相殺について詳しくは債権回収の方法-相殺をご覧ください。

【商品の引揚げ】
自社が取引先に商品を販売した後、取引先から代金の支払いがない場合、販売した商品を返してもらうことで売買をなかった状態に戻すことができます。注意点としては、元の契約を解除すること、取引先の承諾を得ておくことです。詳しくは商品の引揚げによる債権回収をご覧ください。

【代物弁済】
代物弁済とは、本来の契約上の給付に代えて、別の給付(弁済)をすることです。債権回収の場面では、代金が支払えなくなった債務者が、代金支払いに代えて債権者に商品や権利を引き渡すことです。代物弁済について詳しくは代物弁済による債権回収をご覧ください。また、代物弁済として債権を譲り受ける場合については債権回収の方法-債権譲渡の活用をご覧ください。

【担保不動産競売】
担保不動産競売とは、抵当権又は根抵当権を設定した不動産を競売にかけて売却することにより、その売却代金をもって債権の回収を図る手続きです。不動産担保は特に金融機関を中心に重要な債権回収の手段となっています。詳しくは担保不動産競売による債権回収をご覧ください。

【保証人】
回収を図りたい債権について債務者以外の第三者が保証人となっていればその保証人にも支払いを求めることができます。企業間取引の場合、法人である債務者の代表者が保証人となっている場合や、子会社の債務を親会社が保証する場合などがあります。

【支払督促】
支払督促とは、自社に代わって裁判所から取引先宛に督促の書面を出してもらう手続きです。自社が送付する督促状とは異なり、裁判所が送達する支払督促に対して取引先から異議が出されなければ、勝訴判決と同じ法的効果(債務名義)を得られます。詳しくは債権回収の方法-支払督促の活用をご覧ください。

【仮差押え】
勝訴判決を得た場合に確実に債務者の資産を差し押さえることができるよう、債務者が有する資産の処分を禁止し、現状を維持するための手続きが仮差押えです。仮差押えは本来それ自体で優先弁済を受ける効力があるわけではありませんが、債務者の預金債権や商品在庫を仮差押えすることができれば、仮差押えを解除してもらいたくて債務者が支払いに応じてくることもあります。詳しくは仮差押えを利用した債権回収をご覧ください。

  


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