企業がどのような問題を弁護士に相談しているかについて解説します。

企業による弁護士の利用状況

日本弁護士連合会は中小企業における弁護士ニーズの把握等を目的としてアンケート調査を実施しています（日本弁護士連合会「中小企業弁護士ニーズ調査報告書」（２０１７年８月報告））。本稿では、この日弁連の報告に基づいて筆者が集計した数字等をお示しします。

弁護士に相談した問題

企業が抱えている問題ごとに、問題と認識している企業の数、また、それについて弁護士に相談したことの有無を集計すると以下のとおりです（母数：３８８７社、複数回答）。

上の表からすると、弁護士に相談した割合が高い問題としては、契約書相談・作成（６３％）、クレーマー対策（５６％）、債権回収（５３％）、債権管理・保全（５０％）となっています。

逆に、弁護士に相談した割合が低い問題としては、課税問題（５％）、各種情報管理（７％）、経営改善・再建・資金繰り（８％）となっています。

弁護士に相談したことによる満足度

問題を弁護士に相談したことによる企業の満足度を集計すると以下のとおりです。

上の表からすると、問題を弁護士に相談したことによる企業の満足度としては８０％～９０％程度となっています。