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顧問弁護士とは?役割・メリット・選ぶ際のポイントなどを解説

投稿日 : 2024年06月16日

企業経営においてはさまざまなトラブルが生じます。このようなトラブルを回避するためには、企業経営に関連する法律を正しく理解して、適切な対策を講じることが重要です。

しかし、経営者がすべての法律を理解して対応するのは簡単なことではありません。安心して企業経営を行うためにも、顧問弁護士の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

本コラムでは、顧問弁護士の役割、メリット、選ぶ際のポイントなどをわかりやすく解説します。

1 顧問弁護士とは

顧問弁護士とは、継続的に企業から相談を受けて、企業活動に関する法的な助言、トラブルの予防や解決のための助言、リーガルチェックなどを行う弁護士のことをいいます。いわば企業の「かかりつけ医」のような存在といえるでしょう。

顧問弁護士がいない場合には、法的トラブルが生じてから弁護士に相談・依頼することが多いですが、トラブルが生じてからのタイミングだと弁護士に依頼しても被害をゼロに抑えることは難しいといえます。トラブルの内容によっては、企業の社会的信用性が大きく失墜する可能性もありますので、安定的な企業経営を続けるためには、トラブルの予防という視点が重要になります。

顧問弁護士であれば、継続的に企業のサポートを行い、予防法務に取り組むことができますので、トラブルを未然に防ぐことが可能です。

顧問弁護士は、企業経営にあたって頼れる存在になりますので、まだ顧問弁護士を利用されていない企業においては、積極的に顧問弁護士の利用を検討してみるとよいでしょう。

2 顧問弁護士の主な5つの役割

顧問弁護士には、どのような役割があるのでしょうか。以下では、顧問弁護士の主な5つの役割を説明します。

2-1 契約書の作成・リーガルチェック

企業活動にあたってはさまざまな契約書が必要になります。企業によっては、定型的なひな形を利用しているところもあるかもしれませんが、取引実態にそぐわない内容であったり、法改正に対応していないものだったりするとトラブルが発生したときに自社に不利になるリスクがあります。

顧問弁護士は、企業活動にあたって必要になる契約書の作成やリーガルチェックを行うことができます。リーガルチェックとは、契約書などに法的問題点がないか、自社に不利な条項が含まれていないかなどをチェックすることをいいます。実情に応じた契約書の作成やリーガルチェックにより契約関係から生じるトラブルを未然に防ぐことができます。

2-2 人事・労務トラブルの対策と対応

多くの企業では従業員を雇って企業活動を行っています。従業員の数が増えれば、それだけ人事・労務に関するトラブルが発生するリスクも高くなります。

顧問弁護士がいれば、労務管理や就業規則などの見直しにより、人事・労務に関するトラブルを未然に防ぐことができます。また、万が一、従業員から不当解雇、未払い賃金請求、セクハラ・パワハラなどを理由とする損害賠償請求などを受けたとしても、顧問弁護士が企業に代わって従業員との対応を行うことができますので、経営に専念することが可能です。

2-3 社内規定の整備

顧問弁護士は、継続的に企業の運営に関与する中で、企業の実情や事業内容・規模などを踏まえた社内規定の整備を行うことができます。

すでに社内規定を作成済みという企業であっても、時間の経過とともに現在の法律と齟齬が生じていたり、企業の実情が反映されていないなど社内規定の見直しが必要なケースもあります。年々変化する法規制や企業活動に対応するためには、継続的に社内規定の整備や見直しをする必要がありますが、それに対応できるのが顧問弁護士です。

2-4 取引先からの債権回収

企業が直面するトラブルにはさまざまなものがありますが、取引先からの売掛金の未払いの問題も主なトラブルの一つになります。売掛金の未払いがあった場合、対応が遅れれば、それだけ回収が困難になりますので、未払いが発生した時点で迅速に対応することが必要になります。

債権回収の方法には、取引先との交渉、裁判、強制執行などさまざまな方法がありますが、相手の態度や財産状況などを踏まえて、最適な手段を選択することが重要です。顧問弁護士は、このような売掛金のトラブルが発生した際に、迅速に債権回収に向けたサポートを行うことができますので、回収不能による経営への影響を最小限に抑えることが可能です。

2-5 訴訟対応

顧問弁護士を利用してトラブルを未然に防ぐ対策を講じていたとしても、トラブルが生じてしまうことがあります。トラブルの相手方との話し合いで解決できればよいですが、場合によっては相手から訴訟を提起されるなど裁判にまで発展することもあります。

このような場合には、顧問弁護士に訴訟対応を任せることができます。企業の経営者が不慣れな訴訟に対応しなければならない状況だと、経営にも支障が生じてしまいますので、本業に集中するためにも訴訟対応は、顧問弁護士に任せるべきです。

3 企業が顧問弁護士を利用する5つのメリット

企業が顧問弁護士を利用するメリットとしては、以下の5つが挙げられます。

3-1 気軽に相談できる

顧問弁護士がいれば、企業活動によって生じる日常的なさまざまな悩みや疑問を気軽に弁護士に相談し、法的なアドバイスを受けることができます。

スポット対応の弁護士だと、相談をする場合には事前に相談の予約をして、弁護士事務所に赴いての面談相談になります。これでは相談したいときにすぐに相談できず、相談自体を諦めてしまうことも少なくありません。

しかし、顧問弁護士であれば事前の予約なく相談することができ、相談方法も面談、電話、メール、オンラインなどさまざまな方法があります。そのため、企業が必要なときにすぐに相談することが可能です。

3-2 トラブルを未然に防ぐことができる

企業活動にあたっては、さまざまな法的リスクが潜んでいます。このような法的リスクが顕在化すると、経営者や担当者はその対応に追われるため事業に支障が生じたり、大きな損害が生じるリスクもあります。

顧問弁護士がいれば、企業と継続的にかかわる中で、法的リスクを予測・分析し、法的リスクの解消に向けたアドバイスを行うことができます。顧問弁護士のアドバイスに従い、事前にしっかりと対策を講じておくことで、トラブルの発生を回避することが可能となります。

3-2 トラブルが生じたときは迅速に対応できる

企業経営においてトラブルが生じたときには、初動対応が極めて重要となります、初動対応を誤ってしまったり、対応が遅れてしまうとトラブルが激化し、容易に解決できない状態になることも珍しくありません。

顧問弁護士であれば、顧問先企業のトラブルについては優先的に対応することができますので、トラブル発生直後に迅速かつ適切な対応を行うことで被害を最小限に抑えることができます。専門家である弁護士に相手との交渉を任せれば、冷静な話し合いにより、適正な条件でトラブルを解決することが可能です。

3-4 法務コストを軽減できる

法的トラブルが生じた場合、大企業であれば法務部が対応することになりますが、中小企業では、法務部を設置していないところがほとんどです。法務部を設置したくても法務担当社員を育てるには時間も費用も掛かるため、法務部設置に踏み切れないのが実情です。

顧問弁護士を利用すれば、法務部を設置するのと同様の効果を低コストで導入することができます。法務担当社員を採用するよりも低コストで、ハイレベルなリーガルサービスの提供を受けることができますので、法務部門のアウトソーシングとして顧問弁護士の利用を検討してみてもよいでしょう。

3-5 対外的信用性が向上する

顧問弁護士が存在することを外部にアピールすることで企業の対外的信用性を高めるというメリットがあります。

近年、コンプライアンスを遵守することが強く求められていますので、顧問弁護士を利用してコンプライアンス問題にしっかりと取り組んでいるという姿勢を示すことができれば、取引相手に対して安心感を与えることができます。

4 企業法務に詳しい弁護士を探すポイント

顧問弁護士は、企業法務に詳しい弁護士に依頼することが大切です。以下では、企業法務に詳しい弁護士を探すポイントを説明します。

4-1 企業法務に関する豊富な実績があること

弁護士は、あらゆる法律問題を取り扱うことができる専門家ですが、弁護士によって得意分野や専門分野があります。一般的な民事事件(離婚、相続、交通事故、債務整理など)を主に扱う弁護士では、企業法務に関して十分な力を発揮することができず、顧問弁護士としての役割を果たすことができません。

そのため、顧問弁護士を探すのであれば、企業法務に関する豊富な経験と実績のある弁護士に依頼すべきです。初めて弁護士を依頼する場合、どの弁護士が企業法務の実績や経験があるかがわかりませんので、以下のような視点で探してみるとよいでしょう。

・弁護士事務所のホームページで企業法務の実績などが掲載されている

・同業者から企業法務に詳しい弁護士を紹介してもらう

・相談時に企業法務の経験の有無などを尋ねる

4-2 自社のビジネスに対する理解があること

企業法務といっても業種や業態によって適用される法律や商慣習などが異なってきます。顧問弁護士に日常的な法律のアドバイザーとしての役割を果たしてもらうには、顧問先企業の業界に関連する分野の専門知識が不可欠です。

そのため、顧問弁護士を探す際には、自社のビジネスに理解のある弁護士を探すことが重要です。弁護士との相談の際に、直接自社のビジネスに関する取扱い経験の有無を確認してもよいですし、業界特有の話題を振ってみて弁護士の理解度をチェックしてみるのもよいでしょう。

4-3 コミュニケーションが円滑であること

顧問弁護士を依頼すると、継続的に企業活動に関する助言やアドバイスを受けていくことになりますので、お互いの信頼関係が重要になります。困りごとが生じた際に気軽に相談できる相手でなければ顧問弁護士を依頼した意味がありません。そのため、相談しやすい人柄や雰囲気であることも顧問弁護士を依頼する際の重要なポイントになります。

また、企業活動にあたっては迅速な判断を迫られる場面も多いため、すぐに相談に応じてくれる体制があるかどうか、レスポンスのスピードなども考慮する必要があります。

5 まとめ

顧問弁護士は、企業が安定的かつ継続的に成長・発展していく上で、非常に重要な存在となります。日常的な法律相談や予防法務を通じて、法的トラブルを未然に防ぐことが可能ですので、まだ顧問弁護士を利用していないという企業の経営者は、この機会に積極的に顧問弁護士の利用を検討してみるとよいでしょう。

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